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Aug

6

Sat

『桃源郷を探しながら』

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もし桃が透けていたら

桃の中にいる頃のももたろうは

凛と引き締まった川の水にゆられて

こんな空を仰いでいたかもしれない

 

それだけで彼はよかったのかもしれない

きびだんごをこさえてもらってまで

鬼ヶ島に行かずとも満ち足りていたのかもしれない

 

そんなことを思う

 

母なる桃の懐に抱かれて

どんぶらこっこ

すっこっこ

 

そして彼はおばあさんに見つかった

さっくり切り目を入れたのはおじいさん

桃からうまれた

だからももたろう

単純明快しかし

なんて素敵な名前なんだろう

 

わたしの授かった

果実と稲穂は今

順調に生長しているかしらと

ときどきどきどきするわたし

 

そうしているとお天道さんが

物言わず背中を炙ってくれる

それが明日への光合成

 

なにものかになりたいと

そんな風に熱りたつ

わたしはしかし

すでに果実も稲穂も抱えて笑って生きてる

 

今朝もいい空だな

と珈琲を啜るここのわたしと

コペンハーゲンに行ってみたいな

といつかの未来を思うわたしと

どちらも大事にしたいと思うのは

一体どこのわたしだろう

 

みほ